1994年公開のクエンティン・タランティーノ監督作品『パルプフィクション』。個性的な登場人物たち、巧みな会話劇、そして時系列をバラバラにしたストーリー展開が特徴的なクライム映画です。カンヌ国際映画祭のパルムドール受賞や、アカデミー賞脚本賞受賞など、数々の賞を受賞し、映画史に残る傑作として世界中で高く評価されています。この記事では、そんな『パルプフィクション』のネタバレを含めたあらすじや見どころ、登場人物などを詳しく解説していきます。
『パルプフィクション』のネタバレ!
『パルプフィクション』は、複数のストーリーが複雑に交錯しながら展開するクライム映画です。殺し屋ヴィンセントとジュールスは、ボスであるマーセルスからアタッシュケースの回収を指示されます。その過程で、彼らは様々なトラブルに巻き込まれ、時には死者も出ます。
ヴィンセントはマーセルスの妻ミアの世話も任されますが、ミアはヘロインを誤飲し、危うく命を落とすところでした。一方、ボクサーのブッチは八百長試合を裏切り、マーセルスから追われる身となります。彼は逃亡中にヴィンセントを殺害し、恋人ファビアンと共に街から逃げようとしますが、マーセルスと遭遇し、質屋の変態店主たちに捕まってしまいます。
最後は、ヴィンセントはブッチに殺され、ジュールスは強盗を改心させ、殺し屋稼業から足を洗います。 すべての物語は時系列をバラバラに描かれ、最後には冒頭のダイナー強盗のシーンに戻り、映画は幕を閉じます。
『パルプフィクション』の概要
『パルプフィクション』は映画作品であり、ドラマ版は存在しません。1994年10月8日に日本で公開され、上映時間は154分です。ジャンルはクライム、ギャング・マフィアとされています。
『パルプフィクション』のキャスト
『パルプフィクション』には、個性豊かな登場人物たちが多数登場します。ここでは、主要な登場人物と演じた俳優、そして俳優の代表作を紹介します。
ジョン・トラヴォルタ:ヴィンセント・ベガ役
- 主な出演作品: 『サタデー・ナイト・フィーバー』『グリース』『フェイス/オフ』 冷静沈着でプロフェッショナルな殺し屋。ボスであるマーセルスからの命令で、様々な仕事を引き受けます。
サミュエル・L・ジャクソン:ジュールス・ウィンフィールド役
- 主な出演作品: 『ダイ・ハード3』『スター・ウォーズ』シリーズ 『アベンジャーズ』シリーズ ヴィンセントの相棒の殺し屋。聖書の一節を引用することが特徴で、物語が進むにつれて自身の生き方に疑問を抱き始めます。
ユマ・サーマン:ミア・ウォレス役
- 主な出演作品: 『キル・ビル』シリーズ 『危険な関係』 ギャングのボス、マーセルスの妻。ミステリアスな雰囲気を持つ美女で、ヴィンセントと一晩を共にすることになります。
ブルース・ウィリス:ブッチ・クーリッジ役
- 主な出演作品: 『ダイ・ハード』シリーズ 『シックス・センス』『アルマゲドン』 八百長試合を持ちかけられたボクサー。裏切りを決意し、ギャングから逃亡します。
ハーヴェイ・カイテル:ザ・ウルフ役
- 主な出演作品: 『タクシードライバー』『ミーン・ストリート』『バグジー』 裏社会の問題を解決するプロの掃除屋。ヴィンセントとジュールスのトラブルを処理します。
ティム・ロス:パンプキン役
- 主な出演作品: 『レザボア・ドッグス』『フォー・ルームス』『海の上のピアニスト』 恋人ハニー・バニーと共に、ダイナーで強盗を企てる小悪党。
アマンダ・プラマー:ハニー・バニー役
- 主な出演作品: 『フィッシャー・キング』『12モンキーズ』 パンプキンの恋人。彼と共に強盗を実行します。
ヴィング・レイムス:マーセルス・ウォレス役
- 主な出演作品: 『ミッション:インポッシブル』シリーズ 『パルプ・フィクション』 ロサンゼルスの裏社会を牛耳るギャングのボス。ヴィンセントとジュールスに様々な仕事を指示します。
『パルプフィクション』のあらすじと結末
プロローグ:強盗カップル
映画は、恋人同士のパンプキンとハニー・バニーがダイナーで強盗を企てるシーンから始まります。
ヴィンセントとジュールス
ヴィンセントとジュールスは、マーセルスから、裏切った男たちからアタッシュケースを取り戻すよう指示されます。 彼らは男たちのアパートへ向かい、ケースを奪還しますが、その過程で思わぬトラブルに巻き込まれます。
ヴィンセントとミア
ヴィンセントは、マーセルスから、留守中のミアの世話を頼まれます。 二人はレストランで食事をし、ダンスコンテストに出場しますが、ミアがヘロインを誤って服用し、意識不明に陥ってしまいます。 ヴィンセントは、ドラッグディーラーのランスの元へ駆け込み、ミアを救います。
金時計
ブッチは、八百長試合でわざと負ける約束でしたが、裏切って勝利します。 彼は逃亡を図りますが、恋人のファビアンが、父親の形見の金時計をアパートに置き忘れてきたことに気づきます。 ブッチはアパートに戻りますが、そこでヴィンセントと遭遇、彼を射殺します。
ブッチはファビアンと逃亡しようとしますが、途中でマーセルスと遭遇し、揉み合いになります。 二人は質屋に逃げ込みますが、店主と共謀者の変態男たちに捕まってしまいます。 ブッチは窮地を脱し、マーセルスを助け、二人で和解します。
エピローグ:再び強盗カップル
物語は再び、パンプキンとハニー・バニーがダイナーで強盗をするシーンに戻ります。 そこに居合わせたジュールスは、強盗を止め、彼らに金を渡し、解放します。 ジュールスは、殺し屋稼業から足を洗い、新しい人生を歩む決意を固めます。
まとめ
『パルプフィクション』は、複雑なストーリー展開と個性的な登場人物たち、そしてスタイリッシュな映像表現が魅力的な作品です。時系列をバラバラにした構成や、予測不可能な展開は、観客を飽きさせません。また、ブラックユーモアを交えた会話劇は、一度聞いたら忘れられないインパクトを残します。
『パルプフィクション』は、単なるクライム映画ではなく、人生、運命、そして救済といったテーマを深く掘り下げた作品と言えるでしょう。公開から30年以上経った今でも、世界中の映画ファンを魅了し続けています。