2024年11月22日公開の映画『六人の嘘つきな大学生』は、浅倉秋成の同名小説を原作とした、就職活動という舞台で繰り広げられる密室サスペンス映画です。 人気企業「スピラリンクス」の新卒採用最終選考に残った6人の大学生が、突如1人だけに絞られた内定を巡り、それぞれの嘘と罪が暴かれていく過程を描いています。 浜辺美波、赤楚衛二、佐野勇斗、山下美月ら、今注目の若手俳優陣が、追い詰められていく就活生を熱演しています。
『六人の嘘つきな大学生』のネタバレ!
舞台は「スピラリンクス」の新卒採用最終選考。当初はグループディスカッションの予定が、当日に6人の中から内定者を1人選ぶ形式に変更される。
選考中、6人は自身の罪を暴露する手紙を発見し、次第に疑心暗鬼に。波多野が自白し、嶌が内定を獲得するが、数年後、波多野の妹から届いた手紙とUSBメモリをきっかけに嶌が再調査を開始。
真犯人は九賀で、企業への不満から事件を引き起こしたことが判明する。
USBには、波多野が罪の背景にある事情を理解していたことが記録されていた。
事件解決後、嶌は波多野の墓参りをし、前を向く決意をする。
『六人の嘘つきな大学生』の概要
映画『六人の嘘つきな大学生』は、浅倉秋成の同名小説を原作としたサスペンス映画です。監督は佐藤祐市、脚本は矢島弘一。2024年11月22日に公開されました。
佐藤祐市監督は、『脳内ポイズンベリー』やNetflix映画『シティハンター』などを手がけた映画監督です。
脚本家の矢島弘一は、劇団「東京マハロ」の主宰であり、ドラマ「毒島ゆり子のせきらら日記」で第35回向田邦子賞を受賞しています。
映画『六人の嘘つきな大学生』のキャスト
嶌衣織(浜辺美波)
早稲田大学社会科学部の学生で、人並外れた洞察力を持つ。 最終選考のグループディスカッションで、唯一、告発文による暴露を免れ、内定を獲得する。
浜辺美波は、『君の膵臓をたべたい』『賭ケグルイ』シリーズなど、数々の映画やドラマで主演を務める若手人気女優。
波多野祥吾(赤楚衛二)
立教大学経済学部の学生で、まっすぐで穏やかな性格。 グループディスカッションでは、公平性を重視し、チームをまとめようとする。 最終選考で、他の就活生の過去の罪を暴露する手紙を仕掛けた犯人だと疑われ、自ら犯行を認める。
赤楚衛二は、ドラマ『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』『SUPER RICH』などに出演し、注目を集める俳優。
九賀蒼太(佐野勇斗)
慶應義塾大学総合政策学部の学生。 フェアなやり方を好み、最終選考でも冷静に議論を進めようとする。 IT企業を立ち上げることを目標としている。
佐野勇斗は、映画『ちはやふる』シリーズ、ドラマ『ドラゴン桜』『トリリオンゲーム』などに出演している俳優。
矢代つばさ(山下美月)
明治大学で国際文化を学ぶ。 語学力と人脈に自信を持ち、将来は世界中の子供たちの福祉に貢献したいと考えている。
山下美月は、アイドルグループ乃木坂46のメンバー。 ドラマ『着飾る恋には理由があって』『じゃない方の彼女』などに出演し、女優としても活躍している。
森久保公彦(倉悠貴)
一橋大学社会学部社会学科の学生。 口数が少なく冷静な性格で、公認会計士の資格を持っている。
倉悠貴は、映画『佐々木、イン、マイマイン』『街の上で』などに出演している俳優。
袴田亮(西垣匠)
法政大学でスポーツと社会の関わりを学ぶ。 高校時代は野球部のキャプテンを務めていた。 ムードメーカー的な存在で、グループディスカッションを盛り上げようとする。
西垣匠は、ドラマ『夢中さ、きみに。』『消しゴムをくれた女子を好きになった。』などに出演している俳優。
『六人の嘘つきな大学生』のあらすじと結末
全員内定を目指して
成長著しいIT企業「スピラリンクス」の新卒採用最終選考に残った6人の大学生たちは、全員で内定を獲得しようと、面接に向けてディスカッションを重ねていました。 リーダーシップを発揮する波多野、冷静沈着な森久保、明るいムードメーカーの袴田、語学堪能な矢代、そして鋭い洞察力を持つ嶌。 個性豊かな6人は、それぞれの強みを生かし、チームとしての一体感を高めていきます。
一変する選考内容
しかし、最終選考当日、6人に突きつけられたのは、1人しか内定できないという衝撃的な事実でした。 さらに、会議室には、6人それぞれの過去の罪を暴露する手紙が入った封筒が仕掛けられていたのです。 友情と信頼で結ばれていたはずの6人は、内定という名の椅子を奪い合うライバルへと変貌していきます。
暴露される嘘と罪
15分おきに投票を繰り返すというルールの中、それぞれの封筒に書かれた告発文が暴露されていきます。 高校時代のいじめ、恋人の中絶強要、キャバクラでのアルバイト、詐欺への加担……。 次々と明かされる衝撃的な内容に、6人は疑心暗鬼に陥り、会議室は不信感と敵意に満ちた空気に支配されていきます。 一体誰が、何のためにこんなことをしているのか? 犯人捜しと内定争いが同時進行する中、6人は追い詰められていきます。
衝撃の結末
疑心暗鬼が渦巻く中、告発写真に隠されたある共通点に九賀が気づき、犯人は波多野ではないかと疑いがかけられます。 波多野は、他の5人を守るために、自ら犯行を認め、すべての罪を背負い込むことを決意します。 そして、最後まで告発文を読まれずに済んだ嶌が、内定者として選ばれることになりました。
真犯人の目的
数年後、スピラリンクスの社員として働く嶌のもとに、波多野の妹・芳恵が訪ねてきます。 芳恵は、波多野が病気で亡くなったことを伝え、彼の遺品である「犯人、嶌衣織へ」と書かれた手紙とUSBメモリを嶌に渡します。 USBメモリにはパスワードがかけられており、ヒントは「犯人が愛したもの」。 嶌は自分が犯人ではないかと疑う芳恵をよそに、再び事件の真相を探り始めます。 そして、過去の出来事を検証していくうちに、告発写真を撮影したのは波多野ではないという結論にたどり着きます。 嶌は、再びあの日のメンバーを集め、真相を追求します。 そしてついに、真犯人が明らかになります。 それは、九賀でした。 彼は、尊敬する先輩がスピラリンクスに落とされたことに腹を立て、企業の人事部の無能さを暴くために、この事件を企てたのです。
波多野の真実
九賀の告白を聞き、怒りに震える他のメンバーたち。 しかし、USBメモリに隠された波多野のメッセージによって、物語はさらに深い感動へと誘います。 波多野は、犯人だと疑われたことで絶望し、その後、それぞれのメンバーの過去について独自に調査していました。 そして、彼らの罪には、それぞれ事情があったことを知ったのです。 彼は、就職活動という競争の中で、見失っていた大切なものに気づかされます。 それは、人の心の温かさ、そして友情の尊さでした。
新しいスタート
事件は解決し、嶌は波多野の墓前に手を合わせます。 「ここからがスタート」 そう呟く彼女の表情は、希望に満ち溢れていました。 人を傷つける嘘ではなく、人を支える真実を胸に、彼女は力強く歩み始めるのです。
まとめ
映画『六人の嘘つきな大学生』は、就職活動という現代社会の縮図の中で、人間のエゴや欲望、そして友情や愛情を描いた作品です。 緻密に練り上げられたストーリー展開、そして衝撃的な結末は、観客に深い余韻を残します。 若手俳優陣の熱演も見どころの一つです。 彼らは、追い詰められていく就活生たちの心情を、繊細かつ力強く表現しています。 『六人の嘘つきな大学生』は、単なるサスペンス映画ではなく、人間ドラマとしても見応えのある作品と言えるでしょう。